けが(怪我)|近鉄生駒駅の形成外科・美容皮膚科|なかにし形成外科クリニック

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けが(怪我)

けが(怪我)|近鉄生駒駅の形成外科・美容皮膚科|なかにし形成外科クリニック

けが(怪我)の初期治療

子供からお年寄りまで、生活で動いている以上怪我をしてしまう可能性はどなたにもあります。

形成外科は「外傷初期治療のエキスパート」です。体表の怪我できれいに早く治療したい場合は早急に形成外科を受診しましょう。

怪我をする原因というのは様々です。長らく形成外科の外来診療をしていると、よく来院される「外傷の原因」はある程度パターン化してきます。思いつくものを一覧にしてみました。(細かい原因は様々ですが、だいたい相談に来る外傷はどれかに当てはまります)

道路で転倒して擦りむいた。

刃物を使っていて誤って切った。

モノ(ドアなど)に頭をぶつけて裂けた。

なにか(ドアなど)で指を挟んだ。

動物(犬・猫・虫)に噛まれた。

靴ずれでかかとがめくれた。

だれかに引っかかれた。

異物(鉛筆の芯や木片)が手のひらに刺さった。

レアな原因は除きますが、たいていこれらのどれかに当てはまってたりしませんでしょうか?

初期治療はいずれも「しっかり創部を流水で洗浄」することです。

そして出血が見られるなら「ガーゼやティッシュなどで創部を抑えて出血点を圧迫」して病院に行きましょう。

この2点だけしておけば、まず間違いありません。

 

縫合閉鎖

深い傷は寄せておかないと、傷がずれてくっついてしまいます。それではどうしても傷跡が目立ってしまうので、なるべく早期に病院にいきましょう。

適切な治療は「縫合処置」による創部の固定です。

しっかり洗浄して創部の内部に異物などが残留していない状態で、傷をパズルのように合わせて深部の組織と、表面の組織の2層に分けて縫合します。かなり分厚い部位の深い裂創であれば3層にしても良いと思います。

「きれいな傷に仕上がる縫合処置」のコツは

  1. 深部の死腔(デッドスペース)をなくす。深いところに空洞が残らないように吸収性糸で適切に寄せること。
  2. 場所と皮膚にかかる張力に応じた適切な埋没縫合
  3. 寸分の狂いもない表層縫合(可能なかぎり細い糸)

この3点がすべて整ったとき、創部は非常に綺麗に治癒します。

 

テープ固定

カッターで浅く切った傷などは、真皮の中間ほどで止まっている場合も多いです。

その場合は下手に縫合するよりもテープ固定や軟膏療法で保存的に治療するほうがきれいな場合もあります。

小児の場合、たくさんの大人で羽交い締めにして縫合処置を行うと「トラウマ」になってその後の病院受診に影響したりします。必要な場合はそうしてでも処置を行いますが、傷に対してどういう治療が本当に必要なのか、見極めて治療を施すことが非常に重要です。

高齢者の薄い剥離創などもテープで寄せて、優しい被覆材で保護していると、うまく接着して「怪我が無かったこと」になります。

テープ治療にとって大切なのは「判断力」です。どういう傷は縫合して、どういう傷はテープでよいのか、その判断はたくさんの経験からしかできません。

軟膏処置

もっとも使いやすい「怪我の軟膏処置」は「ゲンタシン軟膏」です。

ゲンタマイシン配合のワセリン基材軟膏です。正直なところゲンタマイシンにはほとんど期待していません。

小さいチューブタイプのワセリンがほしいだけなのです。

ほとんどの傷が、初期にしっかり洗浄して、ゲンタシンを塗布して適切な浸潤環境を維持させ、絆創膏で保護、交換は毎日行いその都度水道水で創部を洗浄していれば、大きな問題なく治癒していきます。

受診時にすでに感染をしているような傷の場合には「イソジン」を配合した軟膏がおすすめです。代表的なものにユーパスタ(イソジンシュガー)カデックス軟膏などがあります。

菌の種類や創部の形状、壊死組織の存在などによってはゲーベンクリームというクリーム状の抗菌性外用薬を用いることもあります。

炎症を伴っており、沈静化が必要な傷にはステロイド配合のリンデロンVGなどを短期で用いることもあります。

数々の軟膏がありますが、形成外科で創傷治療に必要なものはセレクトしていくと5-6種類くらいあれば充分です。

軟膏はあくまで補助です。創部の治療環境を整えていくための補佐役です。軟膏が傷を治す重要な働きをしていると思っている人が多いですが、正直軟膏そのものには大した期待はしていません。適切な処置・創部環境の管理が最も大切です。

被覆材による創部管理

創部環境を整えるために被覆材が適切な場合もあります。

よく使用する被覆材をいくつか紹介します。

<エスアイエイド:アルケア>

シリコンシートと不織布で作られた絆創膏のような被覆材です。ハサミで切って使えるので小さなキズから変形した傷にもあわせて使いやすいです。比較的安価なので、毎日交換しながら創部の環境を整えていきます。傷に当たる面がシリコンシートなので傷にくっつかなくて剥がしやすいというメリットがあります。

 

<メピレックス・ライト:メンリッケヘルスケア>

より繊細な治癒を求めるときにこちらを使います。エスアイエイドよりもシリコンの目が細かく、上皮化を阻害しません。さらに創部への接着はほとんど生じませんので小児の傷や痛みに弱い方の処置、繊細な部位への処置に好都合です。こちらもハサミで切って使用します。

 

<ジェントルエイド:スミス&ネフュー>

エスアイエイドに近いのですが、1枚ものの絆創膏タイプに加工されており、テープ固定がいりません。ポリウレタンフォームが吸水層になっており、クッション性もあるため、創部を除圧するのにも役立ちます。

 

形成外科医にとっての「けがの治療」とは

外傷だから、なんでも縫合すればよいというものではありません。

正直たくさんの傷の治療過程をみていなければ、こういう判断は難しいと思います。

たくさんの傷の治療過程というのは「たくさんの初期治療」ということではありません。初期治療から半年後から1年後までの創部の経過のことです。

外傷の初期治療は各総合病院の救急担当の先生にしていただけることが多いのが現状です。24時間いつということなく突然発生する外傷に対して、救急外来の先生たちは迅速に初期治療をしてくださいます。そのため救急担当の先生方はたくさんの「初期治療」を対応されます。しかしその後半年後、1年後までしっかり傷の経過を見ている方はそれほど多く無いと思います。

一方で、救急で処置された後の患者さんのfollow upを任されるのはたいてい形成外科医師です。いろんな先生の縫合、初期対応の「その後」をたくさん見ていきます。そしてその傷の責任を負います。

傷跡が汚くなれば、それに応じて対応します。

傷が痛いと言われれば、それが和らぐような対応をします。

シミになったと言われれば、なんとか目立たなくなるように様々な手を施します。

「けがの治療」というのは、我々形成外科医からすると「受傷から半年後安定するまで」もしくは「受傷から本人が満足するまで」を指します。

傷でお悩みの方は、是非なかにし形成外科にご相談ください。