フットケア|近鉄生駒駅の形成外科・美容皮膚科|なかにし形成外科クリニック

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フットケア

フットケア|近鉄生駒駅の形成外科・美容皮膚科|なかにし形成外科クリニック

フットケアとは

フットケアとは「足の健康を保ち、立位・歩行の機能を少しでも長く維持させる治療」です。

 

足の健康維持のためのフットケア(足の観察、保温、保湿など)

足病変のリスクのある足に対する予防的フットケア(靴ずれ、角質肥厚、胼胝、鶏眼の処置)

足病変軽症の場合に行う医療的フットケア(薬物療法、炭酸泉浴など)

中等度から重度の足病変に対する医療的フットケア(バイパス手術や切断術など手術的治療)

対症療法的フットケア(疼痛コントロール、悪化防止)

これらを患者さんの状態に合わせてうまく選定していくことを「フットケア外来」では行っています。

足病変とは軽い症状から重度なものまで様々です。足のびらん、水泡、潰瘍、感染症、壊疽、変形など多様な形で患者さんに影響を及ぼします。

糖尿病や閉塞性動脈硬化症を有する場合には足病変を放置しておくと歩行困難となったり、重篤化すると切断や死に至ることもあるので、早期発見、早期治療が重要です。

たこ(胼胝)、うおのめ(鶏眼)の治療

タコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)が出来る原因

タコは医学的に「胼胝(べんち)」と言います。ウオノメは「鶏眼(けいがん)」です。角質の分厚い足の裏や手のひらなどに、繰り返し刺激が加わると、反応性に角質が分厚くなり固くなります。

足の裏にタコやウオノメができるときは、大抵の場合その部位に荷重がかかりすぎていることが原因です。

繰り返し同じ場所に荷重がかかることで、体の防御機能として角質が肥厚するのです。

手のひらのタコはスポーツや通学のカバン、仕事の繰り返し刺激などで生じます。

足の裏のタコは開張足・扁平足といった足の骨格の歪み、体幹の歪みから体重バランスが乱れ、荷重のかかり方が不均一となり生じます。女性の場合はヒールが高い靴や先のスリムな靴を履くことで足のアーチ構造がみだれて、骨格の変形が生じ、結果としてバランスの乱れにつながりタコとなって現れます。

タコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)の治療

治療の1つは、「現場の治療」です。すなわちタコを物理的に削って減らすという治療、柔らかくして痛みを緩和する治療です。単純に削ってしまうということになります。即時的に痛みはとれますが、根本的な原因が治っていなければ、すぐにタコは再燃します。

2つめは、「原因の除去」です。こちらが根本的な治療となります。まずは原因がどこにあるのかを探ります。手のタコの場合は日常的な習慣(仕事やスポーツ)によることが多く、タコにかかる負担を減らせば改善します。

足の場合は「毎日の歩行」で負担がかかる場所なので、「負担をなくす」ということは困難です。歩かないわけにはいかないからです。レントゲンなどで足のアーチの乱れをチェックし、足底のアーチに合わせたインソールを作成します。

私はインソール治療は役割が2つあると思っています。超高齢者向け(あまり歩かない高齢者)の「アーチに添わせてクッション性を高めて荷重分散を図るインソール」と、若年〜中年者向け(まだまだ歩行機能が元気な高齢者)の「変形したアーチを矯正して正常な動きに誘導するインソール」です。

年齢や歩行機能に応じて、義肢装具士と「インソールの矯正度合い(高さ)」や「足底の素材のやわらかさ」を変えています。医師の意見と義肢装具士の意見をすり合わせて、患者さんの足底の変形や環境・状態にあわせた装具を提供しなければ解決しません。

外反母趾・開張足・扁平足の治療

外反母趾のつらい症状

外反母趾とは名前のごとく、足の親指が付け根から「くの字」に曲がり、外反している状態をさします。見た目の変形がインパクト強く、親指のあたりを気にしてしまいます。当然親指の付け根あたりが痛くなることもありますが、実際には足の中央が痛くなったり、小指側が痛くなったり、踵や土踏まずのあたりに痛みを感じる方もおられます。

開張足について

外反母趾は母趾の関節変形に注目した病態の捉え方ですが、母趾だけが変形しているわけではありません。足の足根骨・中足骨の関節が色々ゆるみ、「開張足」を生じた結果、外反母趾がひどくなっている場合が、多くの患者さんに見られます。足のひらにあたるところの骨(中足骨)が扇を広げるように開張するような変形が生じた結果、母趾の基部がくの字に変形します。

開張足の診断はレントゲンで評価します。荷重をかけながら正面撮影でレントゲンをとり、上記のイラストのように第1中足骨と第5中足骨の軸が交わる角度をM1/M5角といい、これが30度を超える状態が開張足です。「横アーチの乱れ」とも表現します。

中足骨が開張するのは、年齢とともに骨間を支えている筋肉・靭帯が緩んでしまい、ハイヒールのような足関節に負担のかかる靴を長期に履いていると特に高度な変形を来すことになります。

 

 

 

扁平足について

開張足と同時に評価したほうがよいのが、扁平足です。荷重をかけた状態で、横からレントゲンを撮影します。上記のイラストのように足底の接地面の水平線と、踵骨の聳立した接線との交差する角度が20度以下になると扁平足です。15度以下になると胼胝を生じたり、母趾の浮き指から陥入爪を生じたり、足底腱膜炎を生じたり、なんとなく足が疲れやすかったり、いろいろとトラブルを生じます。「縦アーチの乱れ」とも表現します。

 

 

 

 

 

靴とインソールについて

外反母趾・開張足・扁平足にはインソール療法と靴の選定が重要

外反母趾の治療として手術療法も見受けられます。しかし母趾の外反を手術で強制するやり方だけでは全体の変形の修正やバランス改善は得られず、結局見た目の治療にしかならず、そもそもの悩みのタネであった足裏の痛みは改善されません。

外反母趾の病態・疼痛の原因をよく考えて、最も高齢者の外反母趾に適した治療としては「インソール療法」「足にあった靴の選定」であると考えます。

我々は外反母趾の患者様の治療として

①荷重時の足の変形を3Dスキャナで計測し、同時にフットプリントも撮影することで開張足、扁平足、凹足の評価
②3Dデータ、フットプリントでの評価からインソールの採型、作成
③足の縦サイズ、横幅サイズに応じた、適切な靴の選定
④自宅でのリハビリテーションの指導

を行っています。

インソールの作成は保険診療です。装具になりますので、一時全額負担になりますが、書類を市役所に提出することで自己負担額に応じた返金を受けることができます。

外反母趾でお悩みの方、外反母趾に色々治療したが症状が上手く取れないという方は是非ご相談ください。

爪白癬の治療

爪白癬(爪みずむし)の治療については別記事で詳しく解説しています。

陥入爪の治療

陥入爪・巻き爪の治療については別記事で詳しく解説しています。

下肢静脈瘤の治療

下肢静脈瘤の治療については別記事で詳しく解説しています。