眼瞼下垂症の手術方法の一つに「眉下皮膚切除術」という方法があります。
適応条件は
1.病的な眼瞼下垂であること。
これはMRD(Margin Reflex Distance:瞼縁角膜反射間距離)という測定値で判断します。MRDが3.5mm以上が正常とされています。すなわち3.5mm以下のMRDの方は病的眼瞼下垂ということになります。
2.眼瞼下垂による症状を伴うこと
・まぶたが重い。開けにくくて疲れる
・上の視野が見にくい。
・テレビを見ていると目があけにくくなる。
・車運転のときに信号を見落としがち。
・眼科の診療で自分では開けているつもりなのに「もっと目を開けて」といわれる。
・写真をとると常に眠たそうな目元になっている。
3.眼瞼挙筋が弱っていないこと。
・足元を見て、天井を見たとき、まぶたの動く距離が12-13mm あれば挙筋機能は良好と考えます。
下を見てー
上を見てー
このときの上まぶたの動いた距離が12-13mm程度あれば挙筋機能は保てています。
眉下皮膚切除術が効果的な患者さんの具体的な例
まぶたが垂れてまつげに乗っかってきている状態。まつげは感覚を感じるので、目を開けるたびにまつげが皮膚に触れているような方は目を開けるのが重く感じたり、まぶたが鬱陶しく感じたりします。
手術後にどうなるのか、シュミレーション
眉下皮膚切除の術前術後のシュミレーションは簡単です。みなさん、是非自宅の鏡の前でやってみましょう。
眉毛の下を抑えて上に引き上げてみてください。完全にこのようになるわけではないですが、眉下皮膚切除は二重のラインを
切開しませんので目元のイメージはあまり変わらず、目が楽に開くようになります。
通常時
術後シュミレーション
通常時
術後シュミレーション
「もしかしたら眼瞼下垂かもしれない」と思う方は、是非一度クリニックをご受診ください。写真や計測して評価して説明させていただきます。
ちなみに本日の症例写真はすべて「院長本人」です。院長は眼瞼下垂 眉下皮膚切除の適応です。だれか手術してくれないかな。