美容医療のニーズ（需要）とは

コロナ禍が続く中で、美容医療のニーズはコロナ禍以前とどう変わってきたのでしょうか。世間的には美容ニーズが増えたように言われることが多いですが、果たして本当にそうなのでしょうか。

美容医療の需要は「コロナ以前」からしっかり高く保たれており、コロナ禍において多少は部分的にクリニック・病院へ医療美容を求める思考が高まったことはあるかもしれませんが、広義で考えた需要は同じように思います。

病院・クリニック側からみれば、エステから流れてきた顧客により、消費の流れは増えたかもしれません。

「エステ美容」から「医療美容」へ

たとえば脱毛も、エステで頻回に通って「回数とそれに費やした時間で、一定の効果を出す」というエステ脱毛思考よりも、コロナ禍においては「少ない回数で確実に効果を出す」医療脱毛思考に寄ってきている感はあるかと思います。

定期的にエステ美容を受けていた方も、「コロナの接触をさけるために通院回数を減らし、浮いた予算を集めて、少ない回数で結果のでる本格的医療美容を選ぶ」、そういう考え方に変わってきたと思います。

コロナで増えた「悩み」：マスクトラブル

「マスク皮膚炎」「マスク肝斑」というワードも浸透しました。外出時にマスクしていないほうが「異常」とみなされる世の中になり、マスクの擦れ・マスク内の蒸れによる皮膚炎・肝斑は非常に増えています。

マスクがもたらした変化は「マスクで隠せるというメリット」も挙げられます。マスクで顔の半分異常を隠せるうちに、悩んでいたシミを改善したいという方も増えました。

コロナ禍で美容離れ

一方で、純粋にコロナ禍の影響で美容離れした人も一定数いると思います。

連日の新型コロナ感染症のニュースで不安になったり、不要不急の外出自粛の徹底を求められたり。

お肌の【荒れ】は不要不急と判断し、美容治療に通うのをやめることにした方も多かったでしょう。

クリニックの宣伝や広報のために、「コロナ禍で美容ニーズが増えた」ように言われますが、おそらく全体像としてはそれほど増えたわけではないと思います。それでも業績や売上で増えているクリニックが多いのは確かですが、それは「医療美容へのシフト」によるもので、今後安定してキープできるかどうかはわかりません。

当院は保険診療と美容診療を両方扱う予定です。一過性のニーズにとらわれない、確実な「効果」を出せる「治療」を提供していきたいと考えています。

美容治療の3ステップ

美容治療には３ステップあると個人的には考えています。

１st step：　基本的なスキンケア、毎日の肌質改善への努力、ダウンタイムの少ない施術、比較的リーズナブルで取り入れやすい

2nd step：　ダウンタイムを伴う肌の入れ替え、数ヶ月維持出来る程度のブースター的施術、月２−３万程度の予算帯

3rd step：　出血を伴う恒久的施術、高度なダウンタイムを乗り越える必要性があるが、得られる変化は劇的、高額な費用

患者様のニーズにしっかり合わせた治療の提案や提供が大切だと思います。またそれぞれのstepをしっかり満足してもらえる内容で提供することが

求められる美容医療と考えます。

予算を考えたニーズ（需要）

上記の３stepに加えて、予算という概念をしっかり把握して美容治療を実践する必要があります。

予算で無理をしていまうと、限界がきて続かなくなってしまったり、あとで後悔してしまうということにもなりかねません。

満足度と予算が「イコール」では決してありません。

月に１万円の予算で美容治療を楽しんでおられる方もたくさん見てきました。

当然予算かけることが「悪」ではありません。年間１０万−２０万という額が必要になっても、それ以上に自身に満足度が得られるのであれば

それは「美容治療の成功」です。美容治療で自分に自身が持てることで、行動パターンが変化し、必要であった総額以上のメリットが享受されることもあると思います。

「毎日に変化をつけたい」

「自分にご褒美をあげたい」

「いままでの自分から、違う自分にかわりたい」

初めはどんなきっかけでも良いと思います。無理のない予算を考えて、まずは1st stepの美容治療からスタートしてみるのは、「コロナ禍で憂鬱な毎日」に良い変化をもたらしてくれるかもしれません。

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