なぜ6.78MHzと2MHzの2種類が良いのか。
結論:6.78MHzは「脂肪を避けて線維隔壁を狙う浅中層加温」、2.0MHzは「深部まで均一に温めて熱を溜める」ため、2種類の波長の併用が効く。

この画像は、RF(高周波)治療でなぜ6.78MHzと2.0MHzという2つの周波数を使うのかを、組織特性と温度分布から説明しています。
まず左側の6.78MHz。
脂肪組織は電気伝導率が低いため、この周波数では脂肪自体に強いRF熱は発生しにくい一方、脂肪細胞を仕切る線維性隔壁(septum)は電気伝導率が高く、RF電流が集中しやすい“電流の通り道”になります。
その結果、脂肪を過度に加熱せず、線維隔壁を選択的に加温でき、タイトニングや構造的な引き締めに有利です。
温度分布図では、比較的浅い層にムラのある加温が見られ、これが線維構造に沿った加熱を反映しています。
次に2.0MHz。
6.78MHzより周波数が低いため、エネルギーがより深部まで到達し、皮下組織全体をvolume heating(体積加温)することが可能です。
右の温度分布図では、深部までなだらかに温度が上昇しているのが分かります。
皮下脂肪は、体積が大きく、比熱が高く、熱伝導率が低いという特性を持つため、一度温まると冷めにくく、温度保持時間が長い。
これが、深部加温による持続的な熱効果につながります。

つまり
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6.78MHz:脂肪は避け、線維性隔壁を中心に加温 → 引き締め・構造改善向き
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2.0MHz:深部まで均一に加温、熱が長く残る → ボリューム層への作用に有効
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周波数の使い分けが、狙う層と治療効果を分ける鍵(Shallow,Middle,Deep)
- この2周波数を組み合わせることで、浅層〜深層まで効率よく、かつ安全にRF治療を成立させています。
3つのモードでの組織学的評価で考察する

XERFの3つのモード、Shallow,Middle,Deepの熱効果のイメージ図です。果たして実際の組織病理学的にはどのような変化が表れているのでしょうか?
興味深い資料画像がありますので解説します。
下は施術前と施術直後の病理変化をとらえた画像です。

結論:真皮への影響は「Shallow<Middle<Deep」の順に、コラーゲン量・太さ・膨張度が段階的に強くなっています。
この病理スライドは【マッソントリクローム染色】によるものであり、コラーゲン(膠原線維)が熱作用により肥厚・膨化するほど青色(または青緑色)の染色は濃く・強くなります。
Shallowモード(6.78MHz:浅層加温)
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表在真皮を中心に青染が増強。
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線維はやや太くなり、波打つ配列が整い始める。
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変化は浅層に限局し、皮下脂肪層への影響は軽度。
解釈:真皮浅層コラーゲンの選択的刺激。
Middleモード(6.78MHz)
解釈:浅層の選択的刺激+深部への体積加温が相乗し、線維隔膜のコラーゲン膨化が同時進行。
Deepモード(6.78MHz+2.0MHzデュアル周波数)
解釈:深部までのvolume heatingと熱保持により、コラーゲンへの影響が最大化。
つまり、真皮層への3モードの影響の病理変化比較すると
この病理像は、周波数と加温深度の違いが真皮コラーゲンの量・太さ・配列(質)に直結することを明確に示しています。
デュアル周波数モノポーラRF(Deepモード)による組織変化

― マッソントリクローム染色による病理学的検証 ―
上の画像は、XERFのデュアルモノポーラーRF(6.78MHz+2.0MHz)による照射前後の組織変化を、マッソントリクローム染色を用いて評価した病理標本です。
マッソントリクローム染色では、膠原線維(コラーゲン)が青色に染色されるため、コラーゲン量や線維構造の変化を視覚的に確認することができます。
照射前(左画像)
照射前の組織では、
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真皮のコラーゲンは比較的疎で、染色の濃淡も不均一
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浅筋膜・深筋膜は薄く、境界がやや不明瞭
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皮下脂肪層では線維性隔壁の発達は限定的
といった、加齢や皮膚弛緩で一般的にみられる組織像が確認されます。
照射後(右画像:XERF Deepモード照射後)
照射後の組織では、明らかな変化が認められます。
① 真皮層の変化
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真皮全体で青染が明らかに増強
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コラーゲン線維が太く、密に、均一に再配列
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表在から深層まで連続した線維構造の強化
これは、RFによる熱刺激により即時的にコラーゲン変性と熱効果による組織膨化されたことを示唆しています。
② 浅筋膜への影響
これは、6.78MHzの特性である線維性組織への選択的加温に加え、2.0MHzによる深部加温が相乗的に作用した結果と考えられます。
③ 深筋膜への影響(XERFの最大の特徴)
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深筋膜レベルで、厚く明瞭なコラーゲン層が形成
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深層脂肪と筋組織の境界がはっきりと強調
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支持組織としての“板状構造”が強化された印象
これは、2.0MHzによる深達性の高いRFエネルギーと、皮下脂肪の「熱が冷めにくい」という特性によって、深部で持続的な加温(volume heating)が起こった結果と考えられます。
病理所見からわかるXERF Deepモードの本質
この病理像が示しているのは、単なる「表面の引き締め」ではありません。
という皮膚〜皮下支持構造のすべてに高周波による熱変化(コラーゲン膨化)が起こっていることが確認できます。
熱変化受けた細胞はリモデリング・コラーゲン新生につながり、1-2か月かけて肌の弾力性・ハリつやの向上につながっていきます。
これは、6.78MHz(線維性構造を狙う周波数)と2.0MHz(深部まで届く周波数)を組み合わせたXERFならではの作用機序によるものです。
つまり
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真皮のコラーゲン密度・質が向上
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浅筋膜・深筋膜が肥厚し、支持力が強化
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皮膚を「引き上げる土台」そのものが再構築される
XERFは、皮膚の奥から支える構造そのものを変えるRF治療であり、この病理所見は、その科学的裏付けのひとつと言えます。
XERF照射によるコラーゲン・エラスチンの変化(病理学的評価)

本画像は、XERF照射前と1か月後の皮膚組織を病理学的に比較したものです。
コラーゲンの変化
照射1か月後では、マッソントリクローム染色で青く染まるコラーゲンが明らかに増加し、
線維は太く・密になり、配列も整っていることが確認できます。
これは、XERFによってコラーゲン新生とリモデリングが促進されたことを示しています。
エラスチンの変化
照射前は断片的だったエラスチン線維が、照射後には連続性のある構造へ再構築されています。
皮膚を下から支える弾性の土台が回復している所見です。
この変化が意味すること
XERFは、
の両方に働きかけ、肌のハリ・弾力を内側から改善します。

コラーゲンの病理学的変化(画像左)
マッソントリクローム染色では、コラーゲンが青色に染色されます。
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Baseline(照射前)
コラーゲン線維は細く、配列も不均一で、支持力の弱い構造です。
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6.78MHz単独照射
青染が増強し、コラーゲン線維は太く・密になりますが、変化は主に表層中心です。
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6.78MHz+2.0MHz(デュアル周波数)
真皮全体で最も強い青染を示し、コラーゲン線維は太く、均一に再配列しています。
皮膚の「支え」が層全体で強化されていることが分かります。
コラーゲン線維径の定量評価(グラフ右)
画像右のグラフは、コラーゲン線維の直径(μm)を数値化したものです。
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照射前(Baseline):約 10 μm
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6.78MHz: 約 20 μm
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6.78MHz+2.0MHz: 約 30 μm超
デュアル周波数照射では、コラーゲン線維径が有意に増加(統計学的有意差あり)しており、
見た目の変化だけでなく、客観的にもコラーゲン増生が証明されています。
つまり
XERFは、コラーゲンを確実に増やし、太く、強くするRF治療です。